あゝとに熱く!自民党は労働の流動性を言うな(警告、考察シリーズ)

 自民党は労働の流動性を言うな(警告、考察シリーズ)

 国会で安倍総理が否定したので、一応、安心しているが、自民党の代議士や、この間、BSフジプライムニュースに出ていた「党政調」の塩崎恭久政調会長代理も下のようなことを言っていたが、バカな話は止めろと警告しておきたい。
  
「正規職員を解雇しやすくして、労働の流動性を作り、新しく成長力のあるこれからの産業に振り向ける」

 反対する理由の一つ、こんなことを言えば、そして「労働法」の改正をすれば、今でさえ、「派遣社会で滅茶苦茶になった日本」、を能力の落ちた、金儲け、利潤専一の経営者が好き勝手にして日本を駄目国家へと破滅させるであろう。

 二つ、役員や株主の取り分ばかり大きくして、今では間に合うが、ますます格差社会が増大し、日本も欧米のような、「貴族社会」、に成り果てるであろう。

 三つ、スキルなどは人間が習得するもので、もともとは人間はスキルなどは何一つ持ってはいないのである。そして、日本では会社が必要な技術について自ら養成したのである。こんなよい制度はないではないか、税金も安くて済む。

 四つ、新しく、成長力のある社会へ日本を振り向けるのは、このような小手先のことではなく、大きな政策誘導で望むべきだ。国家がその方向がわからぬのであれば、「活力ある社会を志向して、優秀な個人を育てる」、しか方法はないではないか。正規まで簡単に、明日から来るな、ではますます、「日本人民」、は大きなスタジアムで飛び跳ねて鬱憤を晴らすしかない、簡単に言えばアメリカの「一般市民」、のようには成り果てるであろう。

 活力ある社会のためには、道州制と言う連邦国家に日本を作り変えることも一つの手立てだと、学者でもなく、文章を売ってもいない、市井人の不肖、今唐加太朗は、最近は、つくづく思う。田中角栄さんの、「日本改造」、は本人の発信力が強力であったが、なんだか、本当の夢があった。ミニ改造はもう沢山である。

 インテリゼンスとイノベーションの「道州制と言う大改造」で再び日本に活力を取り戻すべきなのだ。 そして、終身雇用の「日本株式会社社会」が何故悪いのか、不肖、今唐は良く判らないのである。

 <ご参考>

○雇用の流動性をはかれという議論に欠けているもの81
http://d.hatena.ne.jp/hokusyu/20090106/p1

「強い」正規社員の保護をゆるくして雇用の流動化をはかれという声がありますが、前提を忘れていると思います。

そもそも、なぜ日本では正規社員の雇用が強く守られてきたかというと、それは貧弱な社会福祉制度とセットでありました。高度成長以来、欧州で行われてきた教育や医療を無償化するなどの社会政策のかわりに、「強い」正規社員の父親が「一家の大黒柱」として教育、医療、介護すべての福祉をカバーする「中流」の「家族」を保護することによって、その穴を埋めてきたのです。この点では終身雇用の年功序列というのはなかなか合理的な制度でした。なぜならば、身軽な若年層よりも、子どもの教育や両親の介護がある中高年層のほうがお金がかかるに決まっているので、より負担が大きい層により多くのお金がいきわたるという仕組みになっていたからです。

もちろん、このやり方は構造上すべての人々に恩恵を与えることはできません。さらに、特定の「家族」観の押し付けという点で時代にそぐわない面もあるし、正規社員からドロップアウトして非正規社員ということになると、とたんに生活が厳しくなるという点で問題があったといえます。でも、だからといって「強い」正規社員の保護を簡単にはずしてしまうとどうなるでしょうか?今まで担ってきた「強い」正規社員がいなくなったあとで、教育や、医療や、介護は、誰が担うのでしょう?

よく、年寄りの世代のせいで若い世代が割りを食っているといいます。でも、年寄りの世代の保護をはずして若い世代に回すことで何がおこるでしょうか。たとえば「高コストな」中高年の正規社員をリストラして若年層の正規社員を雇う。しかし、その中高年の正規社員たちにはおそらく子どもがいるでしょう。彼らはその「強い」正規社員のお父さんの庇護のもとで教育を受けてきたわけです。父親がリストラにあったことで彼らは高校や大学への進学の道を閉ざされるかもしれません。事実、経済困窮を理由に高校や大学を中退する人々が増えています。であるならば、これは若い世代のせいで「より若い」世代が割りを食うことにはならないでしょうか?

「強い」正規社員の保護の撤廃は、必ず社会保障の充実とセットで語られなければいけません。もしお父さんがリストラにあっても充実した失業給付が受けられれば当面の生活には困らないし、医療や教育が無償ならば、今までどおりお医者さんに行ったり学校に通うことができる。それに、逆になぜ正規社員が雇用にしがみつくのかというと、今の日本では失業したらたちまち路頭に迷うことになるからでしょう。もし失業の補償が充実していれば、職探しも楽になるだろうし、転職・起業の機会も増えるのではないでしょうか*1

たとえばデンマークを見てみましょう。デンマークは非常に雇用の流動性が高い国として評価されることが多いですが、それを支えているものは何なのでしょうか?

 ■デンマークのフレキシキュリティと我が国の雇用保護緩和の議論

 我が国で、多くの人が注目するのは、解雇規制の緩さなどフレキシブルな労働市場についてである。しかし、この柔軟性は、「ゴールデントライアングル」とも称される (1) フレキシブルな労働市場、 (2) 失業者に対して手厚い給付を行う失業保険制度等[5]、(3) 失業者の技能向上を目的とした職業訓練を伴う積極的労働市場政策の3つの密接な相互連携からなるデンマーク特有の体制の下での「雇用の保証(employment security;同一企業内の雇用保証ではなく、職業訓練など活性化施策と密接に関連した手厚い失業給付を基盤とした切れ目のない雇用の場の確保)」を基礎に実現されていることに注意が必要である。

特に、こうした政策を実現可能としているのは、使用者団体と労働団体の合意を中核とした政労使三者合意による世界最高水準の国民負担率( 74%)に対する国民の合意である。こうした条件の下、GDPに占める労働市場政策への支出割合も 4.5%、失業者の再訓練を含む積極的雇用対策費は同 1.8 %とOECD諸国で最高となっている(我が国ではそれぞれ 0.7%、0.3%)[6]。ラーセン教授によれば、「世界で最も費用がかかるシステムであるが、国民はこれを投資と見なし納得している。」とのことである。失業しても深刻な事態にはならない手厚い失業給付とセットになった職業訓練による活性化施策が大きな役割を果たしているからであろう。特に、失業者に対する職業訓練は、スキルの低い労働者が高い資格を得られるようにするなど非常に充実したものとなっている。これは継続的に更新される基本スキルを有した労働力を基盤とした企業競争力の源泉ともなっている。(抜粋)

○一行紹介
ヘサヨ 自己紹介
https://twitter.com/#!/hokusyu82
*主にドイツの歴史とか思想とかが専門。

 (この項おわり)

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